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お礼短編 episode,1 恋の予感<誓約の地・番外編>

これは優奈が、高校生の頃のお話しです^^私にしては、珍しい1人称風味(笑)
しかも、続きそうな……予感^^;;;

番外編ですが、本編を知らなくても大丈夫だと思います^^
短い話しですし、ちょっと盛り上がりに欠けますが、
よろしかったら読んでください^^
――――――――――――――――――――――――――――――――――



 優奈は、彼女が通う附属高校の校舎裏にある、小さな庭園に呼び出されていた。
 ここは、通称『桜の丘』――
 庭園を囲うようにして何本もの桜が咲き、敷き詰められた青い芝生との対比が綺麗な、生徒たちの休息の場所だった。
 普段は、昼食や談笑する生徒の多い場所だが、ほとんどの生徒が帰宅した今日は、他に人影もなくひっそりとしていた。
 優奈は、微かに聞こえてくる運動部の掛け声を聞きながら、目の前にいる男子生徒の顔を見つめていた。


「――付き合って、ほしいんだけど」
 一瞬、どこへ? と聞き返そうとして口をつぐんだ。
 この状況は、きっとそっちじゃない。間違いないとは思うけど、確認した方がいいのかな?
「それって、お付き合いするってこと、だよね?」
「そう」
「そう、だよね」
 そう言うと、なぜか彼は困ったように笑っている。
 やっぱりそうだった。それなら、きちんと伝えなきゃ。
「ごめんなさい」
 すると、彼は淋しそうに視線を落としてしまった。
 考えて出てきたのは、結局この言葉だけ。いつもいつも、肝心な時に言葉が浮かばない。
 きっと杏子だったら、もっと上手く言えるんだろうな。
 ちょっと情けなくなって俯いていると、優奈が凹むなよと笑われてしまった。
 そうだよねと呟くと、そうだよってまた笑った。
「九条くん、ありがとう」
「え?」
「嬉しい」
「――――嬉しい、のか?」
「うん。好きになってくれて、ありがとう」
 そう、やっぱり嫌われるよりは、好かれる方が嬉しい。だったら、伝えるのはごめんなさいじゃなくて、ありがとうだと思う。
「まぁ――無理だとは、思ったんだけどさ」
 一度ちゃんと伝えようと思って――――そう言って、照れたように笑っている。
 だから、やっぱり少し困ってしまって、本当にごめんねともう一度謝った。

 今年に入って何人目だろうか? 
 去年高等部に進級してから、時々この庭に呼び出された。
 告白の仕方は色々だったけど、みんな必ず最後は、無理だと思ってたけど、って言う。
 何で無理だと思いながら、言うんだろう。
 それでも、一生懸命思いを伝えようとしてくれる人に、酷く申し訳ない気がして、告白される度に恐縮してしまう。
――付き合うと、何かが変わるの?
 いつもそう思ってた。
 高校は中等部まで共学で、高等部に進級すると、大きな中庭を挟んで校舎が別になる。でも同じ付属の高等部だから、文化祭や体育祭の行事は合同なものが多い。 
 教科を一緒の教室で勉強することはなくなったけど、昼休みや下校の時は会うことも出来る。授業中は友達でも話すことはないし、付き合ったからと言って、いつも一緒にいられるわけじゃない。
 高校に進級して、彼氏を作る友達も増えた。でも私にはまだ、男の子とお付き合いをするってことがピンとこない。
 習い事も多かったし、大好きな語学の勉強で、毎日帰宅は10時を回る。
 週末はお父さんと一緒に、鎌倉のお爺ちゃんの家に顔を出していたし、たまにできた自由な時間は、杏子達と出かけてる。――もう、それで精一杯だ。
 それなら、今のままでもあまり変わらないんじゃないか? そんな風に思う。
 自分でいうのもなんだけど、私と付き合っても面白くないんじゃないか、とさえ思う。

 そんなことを考えていると、急に彼が声をかけてきた。
「優奈って、好きな奴――いるの?」
「え?」
「言っとくけど、杏子たちじゃなくて、男でって意味」

 好きな、人。

 そう聞かれて、ある人の面影が不意に浮かんで、消えた。
 優しくて大人で、一緒にいるとなんだか心が温かくなる――――そんな人。
 そこまで考えて、ハッと顔をあげた。
 答えを待っている彼に、思い切り首を横に振って否定する。
「ううん、いない」
「本当に?」
「ホントに!」
「――そっか」
 彼は、時間とらせてごめんと謝りながら、送ると言ってくれた。
「大丈夫。今日は、杏子達と約束してるから」
「そうなんだ。じゃあ――ここで」
「うん」
 頭を掻きながら、少し背を丸めるようにして去っていく、彼の後姿を眺めていた。

 好きな人。――その言葉が、急にすとんと心に落ちる。その瞬間、ギュッと何かに掴まれたように息苦しくなった。
 思い浮かべると嬉しくて、なぜかちょっと悲しい。胸の奥がさわさわと揺れるようにざわめいて、酷く落ち着かない気持ち。
 これが好きってこと、なんだろうか――――

 「あ、時間!」
 気が付いて時計を見ると、もう約束の時間を過ぎている。杏子にメールを打とうとケイタイを掴むと同時に、それが震えた。
 受信したばかりのメールを開くと、思った通りの相手。

――早くしなさい――

 相変わらず、ビックリするほどタイミングのいい杏子に苦笑する。
 簡潔に伝えられたメールにため息をついて、待ち合わせの場所に急いだ。


Comment

こんばんは!
番外編の更新、嬉しいです(*´∀`*)
優奈さんやっぱモテモテ!うふふ!

それと一位おめでとうございますー!
YUKAさんの努力の賜物ですね!
私もにほんブログ村の「イラスト詩」ランキングで5位になっていて跳ね上がるほど嬉しかったです。

毎日更新楽しみにしています♪
微力ながら応援しております!
なによしさん、こんばんは^^
いつもありがとうございます^^

はい、モテモテですね~~羨ましいです(笑)
しかし、彼女はそうは思ってません^^;

いつか罰が当たるぞっ!とオリキャラに嫉妬中です(爆)


おお!5位。。。最近登録されたばかりなのに、凄いですね!
私も応援しますね~~♪
  • 2011/10/15 22:40
  • YUKA
  • URL
こんばんは♪
YUKAさんはじめまして。
拍手コメントありがとうございました

毎日の更新を楽しみにしています♪
1位ヽ(〃'▽'〃)ノ☆゜'おめでとうございます♪

応援拍手ポチッ!σ(@゚ー゚@)頑張ってくださぁ~ぃ
奏響 さん、こんばんは^^

コメントまで残してくださって、ありがとうございます^^
応援ポチが励みです^^

今日もまた頑張れます(笑)ホントにありがとうございます♪
  • 2011/10/15 23:33
  • YUKA
  • URL
こんばんは
YUKAさん、こんばんは。

オジサンとなった私の中での女子高生のイメージって
恋を食らって生きている生き物という感じなので、
こういう奥手の方は新鮮ですね。
でも思い返してみると、そういう子もいたかな?
私の高校はクラスに女子が5人しかいなかったので
サンプルが少なく、その生態は謎のままですw
大学もやはり学科に女性が一人しかいませんでした。
ちょっと環境に問題ありですね。
  • 2011/11/28 19:48
  • gimonia
  • URL
gimonia さん
gimoniaさん、こんばんは^^
コメントありがとうございます♪
優奈は本当に奥手だったんですよ^^
今時。。。というくらいですね。
それよりも、語学の勉強や杏子など友人と遊ぶ方が楽しかったようです。
そんな子もいますよ~~^^
私は……違いました(笑)
恋のために生きてましたね~~。+゚(*ノ∀`*)。+゚

女性が少ない学校だったんですね。
あ、そうか。。。gimoniaさんの出たところは、
さすがに、女性が少ないですね^^
でも、優秀ですから~~
人生には、モテ期が3回あるそうですよ^^
  • 2011/11/28 20:25
  • YUKA
  • URL
チョコです^^
年始年末のお休みに入りました〜〜+゜。*゜+
天国〜〜〜+゜。*゜+

優奈は容姿も良いけど
性格が最高に良い子だから
男性陣も想いを伝えたいと思うんでしょうね。
きっと男女問わず人を惹き付けるオーラがあるのだ....
(本編でも男女問わず好かれてるものね)

やっぱりこれってお母さんの愛情をたっぷり受けてるからだな〜
って思っちゃいました。
愛あふれる方だったけど
時には厳しく優奈を導いたんじゃないんでしょうか?
愛だけではこんないい子にはならない気がします。
うう...涙がほろり....(´Д`。)
(あくまで私の妄想ですが)

episode.シリーズ全然読んでなかったので
楽しみにしてたんですよ〜〜。
今日もいっぱいコメントしちゃうかも(●´∀`)ノ

チョコさん
チョコさん、こんばんは^^
コメントありがとうございます♪

優奈はいい子ですね(笑)
理想的な女の子を書きたかったというのもあるのですが
彼女がどうしてこういう子になったのかも、
少しずつ表していけたらなぁと思っています。

母の影響は大きいですね^^
お母様のエピソードも書きたいんですよね~~^^

読んで頂けて本当に嬉しいです!
コメント楽しみにしてますね~~^^
  • 2011/12/27 16:49
  • YUKA
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