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誓約の地/漂流編・121<懺悔(7)>




誓約の地/漂流編・121<懺悔(7)>





自分の感情と優奈の想い

その間で苦悩するヒョヌ


苦悩を見透かしたようにやってきた

ライバルであり友であるの彼が語る想いとは?









================================================





 陽が少し傾く頃、ヒョヌは西の海岸まで歩いてきた。

 優奈の想いを聞いてしまった後、暫くして医務室で優奈に水を届け、その足で海へ向かったのだ。

 あの後、上手く笑えていたか自信が無かった。

 それどころかずっと、自分の中にある感情を優奈に悟られ、傷つけてきた。

 怒りにまかせて暴走した自分の感情が、返って優奈を傷つけていく――。

 でもそれをどうしたらいいのかが分からない。

 優奈を守るという想いに嘘は無かった。

 だが、このままでは無理なことも気付かされた。

――どうしたらいい? どうすれば?





「随分一人で黄昏てるなぁ」

 ヒョヌが振り向くと、修平がすぐ傍でヒョヌを見おろしていた。

「ひと泳ぎするか?」

 そう言って笑いながら隣に腰掛ける。

 その言葉に口の端をあげて答えたヒョヌは、黙って海を見つめていた。

「忘れてねぇよ」

 修平の言葉に、ヒョヌはハッと我に返った。

「……何を?」

「俺は優奈が望むことを叶えたいっていうヒョヌさんを、全力で手伝うって話」

 両手を後ろ手に着き、足を投げ出したまま修平が答えた。

「それがどんな方法でも、どんなことでも手伝うよ」

 その言葉を聞いて、ヒョヌは自嘲気味に笑った。


 その言葉は、今のヒョヌにはとても重かった。

 優奈の望み――その一端を垣間見て、そのことに感情が追いつけない。

 その想いに戸惑い、そして苦しんでいた。


「優奈は……どうすると思う?」

「それはわからねぇな」

 呟くような問いに、修平は視線を海に向けたまま即答した。

「でも、焦ることはねぇんじゃねえか?」

 そう言って眩しそうに海を眺める。

「みんなこの状況に苦しんでる。早く結論が、答えが欲しいってのもわかる。いつまでも見張りを置いて監視しながら拘束するのは無理があるし、そろそろ疲れが出てるのはわかってる。でもやっぱり一番辛いのは優奈だろう? どんなことをしたって過去が消えるわけじゃない。でも、前に進まなきゃいけない時が来る。それがどんな答えでも出さなきゃいけないって時がさ。優奈は目覚めたばかりだ。焦らせるのは酷だろう?」

 修平は穏やかな口調でゆっくりと言葉を紡いだ。

 静かに寄せる波の音を聞きながら、頭上を旋回する鳥を見上げている。

「なら……修平ならどうする?」

 ヒョヌは少し俯きながら、自分の両手を見つめていた。

「もし――、例えば杏子ちゃんがこんな目にあって、修平は望むことをどんなことをしても叶えてやろうと思うか? それが……自分の意にそまないことでも」

 ヒョヌの問いに、修平がふっと力を抜いて口の端をあげる。

「……杏子の望みを叶えるって、ある意味考えるのも恐ろしいけどな」

 そう笑って修平は暫く考えた。

「ひでぇ話だけど、その時もやっぱり優奈に聞くかもな」

「……優奈に?」

「まぁな。今回も酷いことをしてるって思うよ。口では優奈の意見を尊重したいなんて言ってるけど。被害者の優奈に責任を押し付けてるようなもんだ。だろ? でもそれは、優奈から何か違うもんが見えるかもしれないって思うからかな」

「違うもの?」

「杏子は普通だからさ」

 ヒョヌは一瞬奇妙な言葉を聞いた気がした。

 何とも言えない顔で修平をみる。

 その反応も真っ当だと修平は笑った。

「あいつを知ればそう思うのは当然だけどさ。野生動物並の勘はひとまず置いておくとして、あいつの感情はまともだと思ってる。人が怒りを覚えることに怒り、哀しみに反応する。ただその感情のふり幅みたいなものが人より大きいだけだ。想像以上に、だけどな。大きい――ま、少々過ぎるけど、その反応はすごくまともで、まぁ俺の許容範囲内かな? ――それに」

「それに?」

「あいつは強くて脆い」

「脆い?」

「上手く言えないけど、あいつは時々自分の感情に引きずられちまう。何かに呼応するように極端に。その感情に引きずられた時、ひとりで抜け出せない脆さを感じるんだ。普段は男より男らしくて物怖じしないくせにな」

 黙り込んだヒョヌに、「知ってるか?」と修平が声をかけた。

 ヒョヌが修平を振り返る。

「遭難初日、『キャンプファイヤーってなんか落ちつくでしょ?』って微笑んだんだ」

「……優奈が?」

「そう。状況がわかってないのかとも思ったが、そうじゃなかった。みんなの動揺を落ち着かせようと思ったらしい。こんなに長く遭難するとは思ってなかったと思うけどさ。それでなくても不安や恐れは往々にしてパニックを引き起こすからな。真っ先に高台にのぼって民家や人の気配を探したのも優奈だった。陽が暮れれば辺りは真っ暗になるからって。キャンプする時にたき火を囲んで……それって、大概楽しい想い出のためにするもんなんだよ」

「遭難したのに、随分冷静だ」

「そ。だから俺、あの時優奈に『遭難経験者か?』って思わず聞いたぐらいだ」

「経験者?」

 少し呆れたようなヒョヌの様子に修平が答える。

「可笑しいだろ? でもそのぐらい落ち着いて見えたんだよ。まだ全員が状況を飲み込めずに茫然としている時、そして杏子がいないっていう状況で優奈は毅然としてた。少なくともとり乱した感じはしなかったんだ。あの時はわからなかったけど、今あの二人を見れば、あの時の優奈の動揺と焦りはかなりだったはずなんだ。それでも水を見つけて散乱した荷物を集め、撒きで焚火をしようと提案した。あいつが落ち着いてたから、全員が救われた。体っていうより、気持ちが」

 苦笑する修平の言葉でヒョヌも思い出した。

「みんなが動揺と不安で殺気立ってた時、優奈は自己紹介しようって言い始めたこともあったな」

「そうそう。みんなが動揺してる中で微笑んでたよなぁ」

 二人は当時を思い出して、ふっと同時に笑う。

「あれで硬化した雰囲気が随分和んだ。しかもそのあと凄く役に立った」

 ヒョヌの言葉に修平が応じる。

「毎朝の作業だって相当きつい。それでもあいつは毎朝、まるで楽しいことが起こるみたいな顔してるよな? 苦しい時に苦しいと言わないどころか、大変な事、人が嫌がる事も率先してた。ヒョヌさんだって、『何が楽しいんだ?』って思ったのは一度や二度じゃないんじゃねぇの?」

 ヒョヌは懐かしむようにその光景を思い出した。

「……確かに」

「な? ……例えばさ。俺ら男は怒れば相手をぶちのめしたい、同じ……いや、それ以上の苦痛を与えてやりたいと思う。たぶん杏子も、他のみんなだって多かれ少なかれそうだろう。恐怖を感じればそれに向かって攻撃的になるか、そこから逃げようとする。若しくは無かったように忘れたいと願う。それが普通の感覚だと思うんだけどさ、優奈は……立ち止まる」

「立ち止まる?」

 ヒョヌは眉間にしわを寄せて呟いた。

 修平は海を眺めたまま口の端を少し上げる。

 潮風を体で受け止めるようにして眼を細めた。

「上手く言えないし、普通じゃないって言ったら語弊があるけどさ。優奈は杏子とは違う気がしてる。何かいつも、あれ? って思うことがあるんだ。そんなこと考えてるのか? どうしたらそういう考えになるんだ? なぜそう思う? なぜ――? ってな。あいつは立ち止まって、何故不安なのか、何が不安なのか考える気がする。だから哀しいとか苦しいとか、それこそ怒りとかを感じても、なにか違う考え方をするんじゃないか、違うものを感じるんじゃないかって思ったりしてさ。

不安や恐怖を感じてないわけじゃないと思う。感情に乏しいわけでも、表現が下手なわけでもない。怒って無いわけでもないと思うんだ。たださ、なんていうか――怒り方の表現が、そこで求めるものが違う――っていうか。自分の感情だけに流されない。自分にも相手にも感情があって心があるってことを忘れない。そんな時までいいのにって思うほど。博愛って言うのとは違う気がするけど、性格なのか、それとも意識してやってるのか。むしろ無意識に空気を読んじまうのは、優奈の癖かもしれねぇし、それが必ずしもいいことだとは思わないけど」

 修平は短い髪をくしゃっとひと撫でしてから苦笑する。

「だから――もし杏子に何かあってだ。飲み込まれた感情から引き出せるのは、やっぱり優奈かもって思ったりする」

 彼氏としては情けねぇけどさ、と修平は呟いた。

「俺は優奈の想いに従おうと思った。だからこそ出した精一杯の考えには全力で力を貸す。そう思ってる。その時、ヒョヌさんはヒョヌさんにしかできないことをすればいい」

 俺とは違う「力になる方法」があるかもしれないだろう? そう言って海を眺める修平の横顔を、ヒョヌは暫く眺めていた。


「僕より優奈をわかってるんだな」

 ぼそりと呟くヒョヌに、修平は「妬いてんのか?」とうそぶいた。

 苦笑するヒョヌに笑って答える。

「人のことはよくわかるって言うじゃねぇか。近いから助けてやれることがあるように、外から見てるから分かることもある。ヒョヌさんも杏子も、優奈に近すぎるぐらい近いからな」

 彼氏が近くなくてどうする? と言って修平が笑った。

「でも……杏子ちゃんのことも良くわかってるんじゃないのか?」

「それは当然だ。分からないで近づいてみろ! 死活問題だ! それこそ優奈とは違うんだよ」

 命が幾つあっても足りねぇじゃねえかと真顔で文句を言う修平に、ヒョヌは思わず笑ってしまった。

「僕は普通だからなぁ」

 そう言って自重気味に笑う。

 まだ気持ちは鉛を飲み込んだように重い。色んな感情が渦を巻いているのも感じている。

 そんな心の中に、優奈が浮かんでは消えていく。

 優奈を守る、そう誓った。

 そのために自分にしかできないこと――それはわかっている。

――わかってはいるんだ。



「俺だってそうさ」

 修平はそう言って肩を竦め、ヒョヌを見た。

「杏子も普通だって言っただろう? ま、色々言い分はあるだろうが、俺はそう思ってる。でもあの二人は上手くいってる。だから普通でいいんだよ。むしろそうじゃなきゃ誰があいつに普通を諭すんだ? 優奈の感覚は時に素晴らしいと言われるだろうけど、その分危うさもある。誰もが優奈のように考えるわけじゃないからな。杏子もどこかでそんな優奈を心配してる。違うから違いが分かるんだ。違うことは悪いことじゃない。個性だろ? だからあの二人は互いに互いを尊重してるんだなって思うしな。それに――、俺から見れば、ヒョヌさんは充分優奈と似てる」

「僕が?」

「まぁな」

 修平はそれ以上答えなかった。

 ヒョヌもどこが? とは聞かない。

 このぶっきらぼうで、どこかシャイな友人の気持ちは受け取ることができたからだ。

 そのことを口にはしない。

 ただこの島に修平がいてくれてよかったと思った。


「杏子ちゃんを普通だって言い切れる修平は、普通じゃないな」

 ヒョヌはそう言って小さく笑った。

 すると修平は露骨に嫌そうな顔をしてヒョヌを見た。

「あいつの感情の流れが普通だって言ってるだけで、あいつを普通だと思ってるわけじゃないぞ?」

 あんな普通がそうそう居てたまるかと、修平が豪語するとヒョヌは声をあげて笑った。

「確かに、身が持たないよな」

 ヒョヌがわざとらしくため息をつくと

「お互い苦労が絶えねぇよな」

 そう言って修平が項垂れ、二人は同時に噴出した。



――何だか久しぶりに笑った気がする。


 さっきまで鬱々としていたヒョヌの気持ちに、緩やかな風が吹き抜けていく。

 眺める海が少しずつオレンジ色に染まっていくのを、素直に綺麗だと思える。

 一番重要な事のためにどうすべきか――。

 すでに目の前にある答えを決めるのは、誰でもない自分自身だ。

『ヒョヌさんにはヒョヌさんにしかできないことをすればいい』


 そう言った修平の言葉を、今はただ噛み締めていた。

















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Comment

最初の頃は修平君にキーってなったりもしましたが・・・
修平君がいてくれてよかったと思いました。小心者です(長)

なんていうか杏子姐さんを普通って言っちゃう修平君はすごいなと・・・さすがライバルキャラだっただけありますね~。

今後の流れが気になって仕方ないですよ~。
失礼しました!
  • 2012/11/18 22:18
  • 小心者またはチキン
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こんばんは〜!^^!
時として、修平さんから見て、自分の感情に引きずられてしまいそうになるような脆さを感じさせる杏子さんと、自分だけの感情に流されない、どこか「普通じゃない」ところがある優奈さん。
修平さんの視線から齎される二人の比較が、とても鮮やかに立ち上ってくるような回でした・・・!!

杏子さんは感情の振り幅が思った以上に大きく、普段は男性顔負けの発言力と毅然さが前面に出てるので、一見普通じゃないのは杏子さんのように思いがちなのですが、感情の流れとしては普通だから許容範囲だ、と言う修平さんの台詞は、私も感覚的にとても深く共感出来ました。
与えられたものに対しての反応として、個性の強さはあっても、理解が出来るものなのですよね。
でも、優奈さんは、ボールを投げた時に、予想外の返しをしてくるから、あれっ?あれ??ってなってしまう。
だから周りの皆は、その予想外の返し、それはこの無人島での遭難という環境で、皆を照らす光になってたのかもしれないな、って思いました。皆が足許を見ている時に、優奈さんはいつも別のところから突破口を持ってくるというか。

思い返せば、遭難当初から、優奈さんは、本当にそういう子でした。(´Д⊂ヽ 
こんな状況なのに、心がその方向に引きずられない、それどころか、率先して行動を起こして、しかもそこに無理をしてる感がなかった。
YUKAさんが以前、優奈さんのイメージを10の数字に例えられてましたが、その言葉を思い出しました。与えても、決してすり減る事がないのですよね> <

今だって、怒りや恐怖や不安は感じているんだと思います。
でも、それをストレートにコウジに向けてる、っていうのじゃなくて。
他の人達は、それこそ、杏子さんも、そんな優奈さんを案じていましたが、修平さんは、そんな優奈さんだからこそ、何か違うものが見えてるのではいかと、希望といったら語弊があるのですが、可能性を見いだしているのでしょうか。そして、そういう事も含めて、煩悶するヒョヌさんを励まし、助言を何気なく投げかけてる修平さんに、私もヒョヌさん同様、この島に修平さんがいて本当に良かった・・・と思いました!(*^-^)


ヒョヌさん、いよいよ行動を起こすのでしょうか・・・優奈さんと充分に似てる、と評されるヒョヌさんも、本当はある意味では「普通」じゃないのかも・・・そんなヒョヌさんだからこそヒョヌさんにしか出来ない事があるのでしょうか・・・何だか少しずつ、風が、笑顔が、戻ってきつつあるような気がしました・・・。・゚・(ノД`)・゚・
続きをお待ちしております〜(>▽<)
小心者またはチキンさん
小心者またはチキンさん、こんばんは^^
コメントありがとうございます♪

そうでしたね~~~
最初の頃、修平にキ―――!!ってなった方は多かったです(笑)
小心者さんも良かったと思ってくださいましたか!^^

そうなんです。
彼はここに至るまでにヒョヌとの葛藤を描く必要がありまして
ここでやっと彼の価値が出せたかなと思ってます^^
当初、あまりにも修平が不人気で笑いながらも動揺したものですが(笑)

同じ人を本気で好きになって、そのことを乗り越えた先に生まれた友情みたいな?^^

以前UPした章タイトル「濫觴(らんしょう)」というのは「物事の始まり。起源」という意味ですが
そこは修平が恋に破れた後、こだわりを捨てたことによって、
ヒョヌとの新しい関係、杏子との新しい関係を作りはじめるという意味が込められていたところです。
それがやっと、実を結び始めました^^
長かった~~~~

>なんていうか杏子姐さんを普通って言っちゃう修平君はすごいなと・・・さすがライバルキャラだっただけありますね~。

そうなんですよね!^^
彼も決して普通とは言えません(爆)
ヒョヌが唯一負けても仕方がないと思っていた男、修平(笑)

ここまで見せられたら、ヒョヌも奮起するしかないですね!
優奈のためにできること――これからも楽しんで頂けると嬉しいです♪

  • 2012/11/18 23:45
  • YUKA
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canaria さん
canaria さん、こんばんは^^
コメントありがとうございます♪

頂いたコメントがそのまま過ぎて、もう私の意図だと言ってのせようかと思うほどでした^^
ありがとうございます><

修平視点から出そうとした優奈と杏子の違い――
それが当初から私が二人のキャラで使い分けていたものそのものです^^

>与えられたものに対しての反応として、個性の強さはあっても、理解が出来るものなのですよね。

そうなのです!!
canariaさんがコメントくださったこの部分までのコメントが嬉しくて^^

杏子の感情の流れは、読んで頂ける多くの人と、おそらく同じ方向を向いていています。
普通、人と人との関わりでは、嫌われたくないとか、返り打ちが怖かったりして(笑)
なかなか杏子のようにはいきませんね~~
杏子は元々の性格と語り口から、毅然としていてバッサバッサと切り捨てる強さを感じさせます^^
時に痛烈だったり、痛快だったりして、物事を端的にズバッと切り捨てる。
だからこそ、多くの方が杏子に共感して頂けたのかな~と思ってます^^

でも優奈は少し違うんです。
優しげな風貌と言動に隠されがちですが(←ここがすでに優奈マジックかも(笑))
実は流されないんですね~~
その言動は受け入れられないという程激しいわけではないのだけれど
どこか超然としていて違和感を感じるんです。
「そこは怒るとこでしょ?」「そこで笑う?」と言った感じで。
杏子いわく「よく言えば「お譲っぽい」悪くいえば「ずれてる」と評される優奈(笑)

優奈のそういった部分に、杏子は不安を感じ、でも信頼を置き、そして敵わないと思うのです。
そういう、ちょっと違う考え方というのは、なかなか理解されないのではないか
感情移入がしづらいかな?と思いながら書いていましたので
優奈より杏子人気が上がるたびに苦笑していました(笑)
断罪のラストなんて、有り難い杏子エールをたくさんいただきましたから^^
でもそれも当然といえば当然なんですね~~^^そう設定したのは私なのですから(笑)

みんなが優奈に感じる違和感――
それは時として「理想論」とか「偽善的」と言われるたぐいのもので。
少し現実離れした感覚を受け止めて貰えるのは、彼女の言動と行動が一貫しているからなんです(一応)
そこがうまく出せているかは、なかなか難しい部分ですが(;´▽`A``

>思い返せば、遭難当初から、優奈さんは、本当にそういう子でした。

そう言って頂けてもう感謝の言葉もございません><

そして優奈の10という数字の例え。
憶えていてくださってありがとうございます!^^
実はあれ、母の受け売りだったりするんですが~~(笑)
私は三兄弟なのですが、弟が小さい頃
「自分が一番可愛い」と言ってほしがっているのを諭した言葉に由来してます^^
「10ある愛情を分けるのではなく、10づつあげられるのよ。だから三人とも同じように大好き」
って言う感じで。――ま、弟は少々不満のようでしたが(笑)

彼女が持っているのは親の愛ではないのですが、そんなイメージなんです^^
これはとても心に残っている話なので、憶えていてくださって凄く嬉しいです><。


>今だって、怒りや恐怖や不安は感じているんだと思います。
>でも、それをストレートにコウジに向けてる、っていうのじゃなくて。

そうなんです!
その怒りも不安もあるのですが、それをコウジにぶつけるだけで無くて、その先も考えているんです、
ただ今は、みんなの彼への断罪という感情が強くて、それを感じとれてしまって
みんなの気持ちを汲もうとするいつもの優奈と、自分の想いとで板挟みになっているのです。

特に杏子の「他の誰かだったらどうする?」「また同じことをするでしょうね」に
その通りだと思い悩んでいる感じです。
誰にでも平等に優しくしようとする弊害ですね。自分の中で優奈も迷走しています。
それに光をくれるのは、実は意外なところから現れます^^これから♪


そして、修平がいて良かったと思ってくださいますか^^
ヒョヌを心配しながらもその先を促すような彼の助言は、やはり彼だからこそ言えるセリフです^^

修平とヒョヌは優奈を巡って激しく対立、対決してきました。
以前UPした章タイトル「濫觴(らんしょう)」というのは「物事の始まり。起源」という意味ですが
そこは修平が恋に破れた後、こだわりを捨てたことによって、
ヒョヌとの新しい関係、杏子との新しい関係を作りはじめるという意味が込められていたところです。
難しい漢字を使ってまで込めた意味が、やっと実を結び始めました(笑)

私は女性なので難しいのですが
幼少期から共に過ごしたのではないヒョヌと修平に男同士の友情を掴ませるには
激しくぶつかり、相手に負けまいとして、でもどこかで認められる――
そんな構図が必要ではないかと考えていました。
似てるけど違うタイプの二人は、以前杏子の言った通り
「今からでも遅くない」関係へと、少しずつ進んでいます^^
無人島で遭難生活を送るという一種サバイバルな中で、彼らも「戦友」と言えるかもしれません^^


そして杏子に負けないほどの洞察力を発揮する修平^^
それでなくては杏子の彼氏は務まりません(笑)彼曰く「死活問題」ですからね~~

>与えられたものに対しての反応として、個性の強さはあっても、理解が出来るものなのですよね。

そうなんです。
人の感情を理解出来るのは、やっぱり共感だと思います。
それは同じであることがとても大きく、そうでないことには違和感を覚えます。
でもだからこそ、修平はそんな優奈に託したんです。
みんなが同じ方向に気持ちが向かい、感情的になっている状況を変えられるのは
やはり当事者である優奈しかいない――という。

それは修平が、コウジの想いにも少なからず共感出来るからなんですね。
そうでなければ「俺も普通」と言っているように、
みんなと同じ想いだけで動いていただろうということでもあります。
「だから修平が激しく優奈に恋をして破れなければならなかったんです!」
――と言う私の意図の説明を、canariaさんへのコメントでやっと書けました(笑)

でも彼はそれがとても酷だということもわかっています。
だからこそ、優奈が一生懸命考えたことには賛同すると決めています。

そしてヒョヌ。
ここまで修平に決められて、彼氏として黙っているわけにはいきません(笑)
「ヒョヌさんにしかできないこと」
優奈のためにできることはなんなのか、それを彼も模索してます。
答えは目の前にあるんですけどね。
洞察力の鋭い杏子と修平に「似てる」と言わしめたヒョヌ・オッパの決断はこれから^^
楽しんで頂けたら嬉しいです^^


  • 2012/11/19 00:40
  • YUKA
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こんばんは^^
修平さん、今回の一連の騒動で最も活躍しているようですねっ((o(´∀`)o))ワクワク
ヒョヌさんは、優奈さんに近すぎるからこそ見えないものもあり、気持ちを抑えきれないのは当然のことですし、そこを修平さんが的確に補っているようです!

杏子さんも「普通」と言い切る修平さんの言葉に、ヒョヌさんは違和感を感じているように見えますが、確かに杏子さんの(優奈さんの身に何かあったらーーー!!絶対許さないっ!)となかばパニックにも陥ってるような取り乱すような彼女の姿は、修平さんの言うように世間一般の普通の人間の根本的な感情の表れで。。。
どんなに勘がよくって、冷静に卒なくこなす才女のような女性でも、悲しい・怒り・そして内に秘める闇・・・時折みせる臆病な一面は、とても人間らしいですよね。

そこが優奈さんとの違いだという修平さん・・・

優奈さんの、「立ち止まってしまう」性質は、相手を思うあまりなのか、相手の立場だったら?もっと最善をつくす方法があったら・・?と無意識に「赦す」思考が働いてるように感じましたっ!それでも戸惑い、最初の一歩をめちゃくちゃ思慮深く決めかねる性格なのか・・・!

ヒョヌさん、修平さんと話せて心のつかえがほぐれた模様ですねー(*´∀`*)やはり修平さんの男気に惚れ惚れしますっヽ(=´▽`=)ノ
少しずつ、光がさしはじめた遭難生活、コウジの裁きはどうなるのか・・・!!
楽しみに待ってます(*´∀`*)
なによしさん
なによしさん、こんばんは^^
コメントありがとうございます♪

そしてお返事が遅くなって申し訳ないです^^;;

そうなんですよ――!修平、大活躍の巻(笑)
ここで彼が活躍するのははじめから決まってましたが
実はコウジと修平の二人のやり取りは、急遽差し込んだエピなんです*^^*

彼が優奈を好きになり、失恋し、
ヒョヌと杏子との新しい関係が始まる「濫觴(らんしょう)」が
ここに来て実を結び始めました^^
濫觴の意味は「物事の始まり。起源。」でしたが
4人が出逢って新たな関係を築き始めたのがこの頃でした。

>ヒョヌさんは、優奈さんに近すぎるからこそ見えないものもあり、気持ちを抑えきれないのは当然のことですし、そこを修平さんが的確に補っているようです!

そうなんです!
杏子とヒョヌは双璧のように優奈に近い――
だから本気で心配して本気で感情が爆発したりするのですが
そんな2人を修平は後ろから少し冷静に見ている感じです。
優奈のことになると見境なく暴走しがちな2人を、
時に揶揄するように、時に叱咤激励して見守っている感じ^^
フットワークの軽い修平は、とても動かしやすいキャラです(笑)

なによしさんの言う通り、杏子の優奈への感情は生き過ぎ感はありますが
決して世間とづれているものではないんですね~~
私たちも同じですが、嫌なことがあって怒ったり悲しんだりするのは、
とても人間的だし、ある意味当り前の感覚です。

優奈は、ちょっと違う――というのが彼女の位置づけです。
決して聖女ではないんですが、哀しい、苦しい、悔しいと言った感情の
表現の仕方が違うというか、感じた先に考えることが違うというか。。。
上手く言えないのですが、彼女はそういうものを昇華していく強さがあるというか^^


ここでね。

「違うことは悪いことじゃない。個性だろ?」

「だからあの二人は互いに互いを尊重してるんだなって思うしな」

という修平のセリフがあるのですが
これは常日頃私が思うことでもあって――。
杏子もですが、彼らのセリフの中に私の想いが散りばめられています*^^*

優奈の思考回路――
彼女は人を憎み続けるということが苦手な人ですが
赦すというより、自分の落ち度を探してしまう損な性格なんですよね。
罪を罰するということは、罰して赦すということではないかと思うんです。
与えた罰で、その人の罪を決めるなら
その罰が与えられた時、赦さなければなりません。
で無ければ永遠に罰し続けなければいけない。

そしてその罰は、その罪に見合い、罰を与えたことで
罪を償う機会を与えるということになるのではないかと。
現代社会でも、法が罪を罰するのは、そう言うことではないかと思うんです。

刑務所って特にですよね。
罪を犯して投獄して罰するのですが、それは更生も促すものだったりします。
みんなは今、感情のはけ口として罪を断罪し、罰することを望んでますが
罰した後のことまで考えられていないんです。
そして罰するとするなら、どういう罰であるべきか。
罰は二度と同じことを繰り返させないためでもあります。
新たな罪を生んではいけないんですね。
そこがとても難しいのですが、優奈は当事者としても仲間の一人としても苦悩しているんです。
殴って傷つけて終わり――というわけにはいきませんしね。


ヒョヌも色々苦悩してます(笑)ま、当然ですね~~~^^
修平との男同士の会話で、少し気持ちが落ち着いたでしょうか^^
それでも葛藤はしていますが、彼がどうするのか、何をもって断罪するのか。

罪、罰、人が人を裁き、その後――と、考えるときりがないのですが
頑張って更新していきますね~~^^

こうしてコメントを頂けることが、私の原動力になってます^^
最近、とみに長文で、読むのも大変だと思いますが
いつも本当にありがとう♪

次話は、ちょっと忘れていた意外な人物の登場ですよ~~^^
また読んで頂けると嬉しいです^^


  • 2012/11/21 19:18
  • YUKA
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「遭難経験者なのか?」

「そーなんです」


……先にかげ腹を切っておきました(^^;)
ポール・ブリッツさん
ポール・ブリッツさん、こんばんは^^
コメントありがとうございます♪
お返事が遅くなって申し訳ないです^^;;ちょっとバタバタしてました(笑)


>「遭難経験者なのか?」

>「そーなんです」

「そ―なんわけないだろ!」

「そーなん?」

あわわ^^;;苦しい(笑)
  • 2012/11/24 22:28
  • YUKA
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • 2012/12/05 20:28
鍵コメGさん
鍵コメGさん、こんばんは^^
コメントありがとうございます♪

ここでは修平が一番冷静ですね^^
彼は色々な感情を乗り越えて、今のポジションにいますから。
ヒョヌも杏子も、優奈はあまりにも身近過ぎて、どうしても冷静ではいられませんね。

修平の役割。
こんな風に、一歩引いた視点で杏子やヒョヌの力になる――
これは当初からあった構想です^^
彼の本屋いの立ち位置が、やっと明確になってきました^^よかったよかった(笑)

>時間だけが癒せる傷というのもありますよね

そうなんです!
彼は優奈を好きだったころに、相当もがいていますからね。
ここに至るまでに、憑き物をすっかりおとした感じです(笑)
お祓いでもしたかのようにww

実は<濫觴らんしょう>から<特別>へと話をもっていく時に
時間経過を凄く悩んだんです。
彼らは彼らで時を過ごして、気持ちを切り替えていきましたが
ブログUPする際は、私の稚拙な文章力で、その変化に唐突感が出ないかと心配して。
本当は<濫觴>さえ、無かった話なんですよ^^

でもあまりにも唐突だと思ったので、少し……かなり書きくわえたサブタイトルのお話なんです。
<濫觴>は、修平のために書いたと言っても過言ではありません(笑)

<懺悔>は10辺りから、本題に入っていきます^^
優奈の想いがあるのですが、上手く描けなくて四苦八苦してます(笑)


そして、お疲れ様でした。やはり寒いですよね~^^;;
仲のいい家族に囲まれる、幸せな時間が過ごせたようでなによりです^^
少し複雑な気持ちというのも、凄くわかります。
それでもきちんと挨拶に行かれ、良かったと思って岐路に着かれたようで安心しました^^

これからが鍵コメさんも大変な時期ですね^^
女性のパワーは侮れませんから、アウェー感は消えないかもしれませんが(笑)
それでも少しずつ、馴染んでいけますよ^^
ま、馴染まなくてもいいのですから^^

女性には勝てません。ましてグループになった大勢の女性は敵に回してはいけません(笑)
ただ日々をらしく過ごしていかれればいいと思います^^

お互い大変忙しい年の瀬ですが、身体に留意して頑張りましょう^^
お忙しい中、コメントありがとうございました♪


  • 2012/12/07 00:02
  • YUKA
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