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誓約の地/漂流編・109<迷走(7)>

本日はMNの137話<迷走(8)>の1/2再掲載です。



*お願い*

またまた2話に分けました^^;;意外と細かいところを推敲WW(意外と?)
(8)も今回と次回で掲載します。

コメントを頂けると非常に嬉しいですが、
なんせ再掲載なので(〃'∇'〃)ゝ
読んだよ~~のかわりに、拍手ボタンを押して頂けるのでも励みになります^^


ではでは、新掲載前に思い出して頂けると嬉しいです(笑)
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 白々と夜が明け、捜索を再開した。

 走りだすように教会を出ていくヒョヌの後を、修平が追いかけるようについていく。

 まだ靄《もや》がかかるような森の中は薄暗いが、陽の光が少し射すだけで視界は確実に広がっていた。

「昨日、この辺までは来たはずだな」

 修平がヒョヌに声をかけるが、返ってくるのは地を踏みしめて歩く足音だけだ。

「ヒョヌさん! ちょっと!」

 修平の声にヒョヌが振り返る。

 一見しただけではわからないほど膝丈まで伸びた草むらに、踏み荒らしたような跡――

 ヒョヌと修平は顔を見合わせて、その先を眼で追った。

「まさか……」

 ヒョヌは独り言のように呟いたまま声を失った。

 確かにそこは切り立った崖ではない。

 しかし草木の間を抜けるように進んだ先には、鋭角に広がる斜面が見える。

 その縁に立って眼下を覗きこむと、生い茂る草のはるか下から微かに水の音が聞こえた。

「……川?」

 本来ならここから辿《たど》るのが一番早いはずだが、斜面の上に視界を遮《さえぎ》る草のせいで降りることは困難だった。

「ここからじゃ降りられない。遠回りだけど、少しくだって下に降りよう」

 修平の声にヒョヌは無言のまま頷いた。





 岩場を抜けるようにして坂を下り、回りこむようにして下に降りる。

「この川だな」

 修平の声にヒョヌが上を見あげると、小さな川向こうには鋭角に広がる斜面があった。

 ところどころ岩が崩れたような切り立つ崖になっている。

 見上げたヒョヌは言葉が出てこなかった。


――万が一、あそこから落ちて無事なんだろうか?


 島の北西は崖が多い。

 そこからの転落――

 その可能性を考えた時から覚悟はしていたはずなのに、それでも実際目にするのでは大違いだった。

 漆黒の闇の中で、優奈が助けを求めている姿が浮かぶ。

 彼女の悲鳴が、耳元で聞こえる気がした。

 最悪の予感を追い払うように頭を振り、両手を握りしめる。

 不安と焦燥で、ヒョヌは自分の指先が震えているのがわかった。


「ヒョヌさん! とにかく川沿いを探そう」

 今のヒョヌは、修平の声に頷くのが精いっぱいだった。






   ***







 2人が上流に進むようにして川沿いを捜索していると、半身を川に浸けるようにした優奈がうつ伏せで倒れているのを見つけた。

「優奈!」

 ヒョヌは持っていた毛布を岸に投げ出した。

 そのまま川を横切るようにして進み、斜面下の岩に引っかかるようにして倒れている優奈を抱きあげる。

 抱え上げた優奈の身体は異常に冷たい。

「優奈! 優奈!」

 怒りと焦りで震えながら、ヒョヌは夢中で叫んでいた。


 優奈の全身は擦り傷と痣だらけだ。

 艶やかに輝いていた肌は抜けるように白く、無数の擦り傷で血が滲んでいる。

 腕と太ももには擦れたような擦過傷が広がり、赤黒く変色した痣がいたるところに広がっていた。

 長い髪はぐっしょりと水を含んで身体に張り付き、その髪を払うようによけると、いつもはほんのりピンク色をした頬も唇も血の気がない。

 それどころか額には切りつけたような傷が入り、唇は青さを通り越して紫色に変色していた。

 あまりの姿に声も出ない。



 ヒョヌはそのまま抱きかかえて川岸まで戻った。

 ヒョヌの叫び声に反応して駆け寄って来た修平が広げた毛布にくるむ。

 首筋に手をあてて脈を確認し、口元に耳をあてた。

「優奈!」

 何度も声をかけるが反応はない。だが微かに息がある。脈も非常に弱いがふれる。

「生きてる!」

 ヒョヌはそう叫ぶと、急いで抱きあげた。















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Comment

よし! 人工呼吸だ!(コラ)
  • 2012/08/23 13:05
  • ポール・ブリッツ
  • URL
ポール・ブリッツさん
ポール・ブリッツさん、こんばんは^^
コメントありがとうございます♪

人工呼吸~~^^
問題は、どっちがやるかですよね!(違っ!)

  • 2012/08/23 21:15
  • YUKA
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