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【読書vol.13】「傍聞き(かたえぎき)」

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YUKAの本棚


傍聞き(かたえぎき) (長岡 弘樹 著)


全く予想のつかない展開と、人間ドラマが見事に融合した4編

表題作が08年、日本推理小説作家協会賞短編部門受賞



追記で感想

飾り6


患者の搬送を避ける救急隊員の事情が胸に迫る「迷走」

娘の不可解な行動に悩む女刑事が、我が子の意図に心を揺さぶられる「傍聞き」

消防士のとった好意が予想外な「899」

元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」

(裏表紙より)




短編4作からなるこの「傍聞き」

私の読んだ感想と、簡単なあらすじです^^



「迷走」

数年前に起きた事故で一人の女性がなくなります。

その事故を起こした増原を、検察は起訴しませんでした。


事故で娘を失った父親・室伏と娘の夫である蓮川は、救急隊員として同じ救急車に。

ある時、逆恨みから刃物で刺された男の救出のために、救急出動で向かった先にいたのは

その事件を担当し、増原を不起訴にした検事の葛井。


真相を知りたい2人と白を切る葛井。

苦しむ葛井を搬送しなければいけない救急車の車内で

救命士である2人の想いと、彼らが取った行動。

自分がこの状況だったらどうするだろうかと、ちょっと考えてしまった作品です^^



「傍聞き」


葉月は気に入らないことは言葉で伝えるのではなく、

それをはがきに書いて母親に読んで貰うという手を使います。

もともと怒ると黙って部屋に入ってしまう娘に、生前父親が提案した手段でした。

刑事だった父親が殉職して母子家庭となった後もそれは続きます。


同じく刑事である母親の啓子は、通り魔を追っていますが

そのさなか、近所の知り合い宅で、居空き(住人がいる状態で侵入すること)事件も起こります。


事件の難航も手伝って、相変わらず言葉で伝えようとしない娘に啓子はイライラ。

しかしそこには娘なりの理由があって――


最後は心が優しくなる理由で、良い子だなぁ~と感心したり^^



「899」


幼い子供を抱えて、けなげに生きる女性・新村初美に想いを寄せる消防士の諸上(もろがみ)。

近所のそば屋に勤める初美に、何かと話しかける諸上ですが

ある日――その女性の自宅から火災発生。

火の手が回る部屋には、取り残された子供が!

その子を助けに入った消防士たちがとった行動と

そこに隠されていた意外な真実を知ることになります。

個人的には、ラストの展開でこのまま放置していいのか悩むところです^^;

ま、お話ですけど(笑)




「迷い箱」

受刑者が刑期を終え、社会に適応するまでの間身を寄せる施設の施設長を務める設楽結子。

施設では、社会に出るまでの半年間を過ごします。

施設の理解のために、施設長としてテレビ番組の取材を受けますが

色々な受刑者と接していくうちに、実は仕事に対して疲れも感じ始めていて――


そんな中、模範的な行動を取る碓井(うすい)が施設を出る日がやってきます。

禁酒を誓ったはずの彼が居酒屋に出入りしているのを目撃した結子。

ラストで、その意外な理由が明かされます。


希望と絶望を行ったり来たりする元受刑者・碓井の葛藤が切ないお話です。





*****





短編ですからとても読みやすく、そして上手いなぁ~と唸って読んだ本でした^^

劇的な事件というよりは

人間模様の中に浮かぶ切なさとか哀しさとか優しさとか、そういうものが描かれている4編。

よくできた短編集で、読んで満足した本です^^

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Comment

ふむふむ
どれも、お話は難しくなさそうだね。
ジャンルは推理小説になるの?
様々な人間模様が面白そうだね。

そのうち読む本の6番目に入れておこう。
(短編だけに順位は高くしておこう)(@_@;)
  • 2012/05/20 00:36
  • きたのくま
  • URL
きたのくまさん
きたのくまさん、おはようございます^^
コメントありがとうございます♪

ジャンルは、一応推理小説ですね^^
ただ、人が死ぬような事件ものというよりは
人間関係や人の心の謎解き?のような感じです^^

短いので読みやすいです^^6番目は正解かも?
でもおしい~~~~
きたのくまさんの1位になりそうなのを見つけなきゃ!(笑)

  • 2012/05/20 06:36
  • YUKA
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