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誓約の地/漂流編・42<決意(1)>



優奈の恋愛に異常に執着する彼女の親友杏子に

ヒョヌは自分の想いを打ち明けていく。





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 そんなことを取り決めて、2人で引き上げることにしたのだ。

 行きにヒョヌが付けた目印を追って帰ってきた。

 行きと違い、帰りは下りなので早く戻れるはずだったが、むしろ行きより時間がかかった。


 これにはわけがある。

 行きによじ登った岩をヒョヌは軽く飛び降りて、下で両手を差し出して優奈を降していく。

 抱えるようにして降ろした後、必ず自分の胸に抱え込むようにして抱きしめてキスをした。

 時には軽く、時には激しく、長く熱いキス。


 喜びと切なさで一杯になった心を抱えて、潤んだ瞳で優奈はヒョヌを見上げる。

 そんな彼女を愛おしむように、さらにキスを重ねていく……

 それを何回も繰り返して遅くなったのだ。


 浜辺に着くころ、優奈はフラフラだった。

 帰りの道はよく覚えていない。

 ただひたすらヒョヌを追って帰ってきた。



 辺りが夕闇に包まれる少し前、そろそろ浜辺に着くという頃に優奈は突然立ち止まった。

 彼女の手を引いていたヒョヌは、急に動かなくなった優奈を振り返る。

「どうした?」

 そう問いかけるヒョヌの言葉に反応したように、優奈はヒョヌの手をぎゅっと握りしめた。

 そして、少し難しい顔をして考えに沈む。



 どうしよう。

 色んな発見がいっぱいで今まですっかり忘れていた。

 他の人たちはともかく、オッパとの事、杏子には絶対ばれる!

 そして絶対突っ込まれる!

 自分でも全身でオッパが好きだと言ってる気がしているくらいだ。

 杏子が見逃すはずがない。

 どう説明しよう――



 ヒョヌが心配そうに見つめているのに気がついて、困った顔をして考えに沈んでいた優奈が口を開いた。

「……どうしよう」

「何が?」

「杏子には、絶対ばれる」

「何が?」

「…………」

「僕らのこと?」

「うん」

「ばれるとまずいの?」

「……絶対、すっごく突っ込まれるから」

「…………」

 そう言ってまた俯いてしまった優奈を見てヒョヌは苦笑する。

 一息ついて、ヒョヌはどうしようかと途方に暮れている優奈に優しく話しかけた。

「僕に聞けって言っていいよ」

「え?」

「僕に口止めされてるからって言えばいい」

「…………」

「2人のこと、どうしても聞きたいって言われたら、それは僕が話をする」

「でも、きっとホントに行くよ?」

「絶対来ると思ってるよ」

「いいの? いっぱい聞かれるよ?」

「大丈夫」

 そう言って笑って、おいでというように優奈の手をひいた。


 さっきまでの気持ちが嘘のように、彼に任せておけば大丈夫――そう思ったら気が楽になった。


 あとは、杏子が納得するかだけど。










     ***










 その日は月の綺麗な晩だった。

 キャンプ地から少し西、みんなから離れた浜辺へヒョヌはソンホを誘った。

 杏子が来るのを待つ間に、あらためて火を起こす。



「お望みどおり来たわよ」

 そう言って、杏子はヒョヌに向かって艶やかに微笑んだ。

「僕もそろそろかなって思ってたよ」

















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Comment

まあ、聞きなれと言うのはあると思います。
こういうのは聞かれたい!!という願望がないと芸能人はやってられないのが職業ですからね。芸能人とは得てしてそういう生き物だなとよく思います。
  • 2013/07/15 14:13
  • LandM
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