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誓約の地/漂流編・41<伝言(3)>




島の探索を終え、みんなの元へ合流しようとしていた2人が見つけたものとは?





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 ひと通り確認し終えて戻ることにした。

 予想以上に綺麗な泉と小さな滝もかなりの発見だったし、小さな滝の隣に湧き出していた源泉も見つけた。

 気流が揺らぐ辺りはかなり高温のようだったが、滝から流れる水に緩和され、岸縁の水温は温泉としてはむしろ少しぬるい。

 ここで入浴が出来るのではないかという、新たな期待が膨らんでいく。


 そして最大の発見――あの教会と手帳、大量の木箱。

 木箱の中身は食料やリネン類。その他様々な物が入っていた。

 食料は保存の効くものばかりだったが、日々の食事をどうするかは優奈の最大の悩みだったので、これには本当に感謝した。

 上手く管理して島で調達できるものと合わせれば、16人分でもかなり持つだろう。

 良かったと呟いて優奈はヒョヌを見た。

 彼はちょっと眉間にしわを寄せて考えている。

「どうしたの?」

「ん? いや、これは何なんだろうって思ってね」

「拙いかな?」

「…………」

「――これ、食べていいと思う?」

「…………」

「オッパ?」

「あ、ごめん。こんなことして、得をするヤツいるのかな? って考えてんだ」

「得?」

「念が入ってるから。まるで遭難して必要なものがわかってるみたいだ」

「――――!」

「何かの実験……って、わけないか」

「実験?」

「まさかね。映画じゃあるまいし!」

「…………」

「ごめん、ごめん。不安にさせた。大丈夫だよ! とりあえず手帳の中身を確認しよう」

「うん」

「やっぱり、ちゃんと調べるまで話すのは――」

「あの――、杏子には話してもいいかな?」

「――――」

「杏子に黙ったまま翻訳する時間は取れないと思うから。それに杏子なら、何かおかしなところがあれば、絶対気付くと思う」

「…………」

「――ダメ?」

「いや、杏子ちゃんなら原文のまま読めるしね。僕も彼女がどう思うか、聞いてみたい。彼女なら下手なことには動じないだろうし。――優奈の負担が大きくなるから、ソンホさんにも協力して貰らおうか。彼と一緒に、もう一度様子も見に来るよ。今日はもう時間がない」

「そうだね」

 手帳はまだ全部読んでいない。

 一旦暗くなる前に戻って、日にちをかけて検討することに決めた。

 この後暫く捜索予定は立ててないので、翻訳するのに杏子とソンホには話して協力して貰い、英語で書かれた物をせめて日本語とイタリア語、韓国語で訳し、それを見せながら全員に相談してみようと2人で決めた。

「数日もあれば出来ると思う。やらなきゃ――」

「はは。気持ちはわかるけど、あまり根を詰めるなよ?」

 意気込む優奈の頭を、ヒョヌはポンと叩きながら笑った。















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Comment

こういうときだからこそ、書物などには気を配らないといけないですからね。もっとも、概ねそういったものは明らかにするほうが混乱がすくないですが。
  • 2013/07/13 21:45
  • LandM
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